健康維持 病気予防

大腸ポリープ「切除後の食事」について、なぜ注意が必要なのかを説明します!

・大腸ポリープの切除手術を受ける予定のひと

・大腸ポリープの切除手術を受けたひと

大腸ポリープ切除後に少しトイレで出血があったひと(リンク)

・大腸ポリープの切除手術をうける(うけた)方の奥様

・治療食に興味があるひと

この記事はこんな方に役に立ちます。

目次

大腸ポリープ切除手術、成功おめでとうございます!

大腸ポリープと一言でいいますが、おひとりおひとり状況は違います。

プロは、その方のポリープに応じて色々なポリープ切除手技(やり方)を持っています。

分かりやすく説明しますと、写真の様な、クリっとしたポリープは、電気の細い針金ループを巻き付けて切り落とします。

何秒もかからず一瞬です。痛みは、ありません! 

他には平たいポリープもあります。こんなタイプは、針金ループで巻き付けられません。

ですから病変の下、そうです、粘膜の下に特殊な液体を注入し、病変をふわりと浮かび上がらせます。

そして切除しているのです。

あなたは、仮に麻酔から覚めていても、腸の内側のポリープを切除しても、痛みを感じることはありません。

切除しても無痛なので、安心して下さい!

今日あなたのポリープが、無事に、切り落とされたということは、本当におめでとうなのです。

切除したポリープはどうするの?

必ず、病理(びょうり)検査に提出します。これは、ポリープの中におかしな細胞が含まれていないか?を顕微鏡で調べるためです。

つまり「がん細胞が入っていないか?」を調べるのです。

検査行程です。切除した小さなポリープをホルマリンというもので、数日間、固定(ホルマリンで浸すこと)します。

そして、薄く切り出し、染色液で染めて顕微鏡で調べます。10日間ほど掛かる行程です。

その後、良性か悪性かが判明します。この期間、心配で夜も眠れないと言うひとがいますね。

こんな方には、私はこう伝えています。

「わたしの肉眼では、まず、がんの可能性はないのです。しかし、これは、確実に判定するための検査だと思っていて下さい」と。

危なそうな時は、ドクターはそれなりの言い方をしますから、余計な心配はしないでおきましょう。

止血クリップについて解説!

クリップ金具の先が、ワニ口となり粘膜を
つかんでいます

上の写真にもありますが、金属のものが写っています。これは止血クリップと言います。

切除した傷から血管が切れて、血が噴き出さないようにホッチキスのように挟むものです。えっ!大きいじゃん!これどうするの?

なんて心配するひともあります。1週間後に、また大腸内視鏡を入れて、抜糸(ばっし)みたいに取り外すの?とも聞かれたります。

みなさんの想像力もたくましいですね。この止血クリップは、傷が無事にふさがってしまうと、自然に緩んで外れるようになってます。

だから、いずれは外へ出てきます。「よし、じゃあ見つけてやるぞ!」と便器をのぞき込むひともいました。

ですが、クリップは、便中に埋もれて出るので普通は、気づかないです。

ちなみに、この金属の長さは約8mm程度のものです!

大腸ポリープ「切除後の食事」を重要視するのは、傷口を守るため!

大腸ポリープを切除した場合、ポリープの根本は切り取られ、傷口が残ります。

ここから出血する可能性が、1週間くらいあるのです。ですから、食事の注意が必要です。

人工的に、腸内側に傷ができています。

電気で切り取っていますので、一時的に火傷(やけど)をした状態になっています(電気を使わない方法もあります)。

その傷を刺激することが一番いけないことですよね。これは、あなたもお分かりだと思います。

もし、傷に食品で刺激物が当たったら?

もし、傷に腹圧が掛かったら?

もし、傷周辺の血管が広がってしまったら?

もし、クリップに引っ掛かりやすい食べ物を沢山食べてしまったら? 

お分かりですね。葉っぱの野菜や、わかめ、昆布、シメジ、ごぼうのきざみなどをよく噛まずに飲み込むような人は、これらが、ひらひらと腸へやってきて、クリップに引っ掛かると、クリップを掻き落としてしまうことがあるのです。

もし、そこに大腸ポリープ切除の時に切れた血管があったら、たちまち、出血が始まるのです。

この時の出血は、じわじわではあるものの、一晩くらいで、便器が真っ赤に染まるくらいの血液が下りてきたりします。

あなた自身はもちろんながら、ご家族もすごく慌ててしまいます。

その場合は、また、内視鏡カメラを緊急で挿入しないとなりません。内視鏡カメラで傷口を確かめて、再止血しないとならないからです。

なんども、カメラを出し入れされるとお尻もつらいですよ。

大腸ポリープ切除後にゴルフ場で大出血!

私の知り合いの男性は、注意を聞いていたにも拘わらず、大腸ポリープ切除術後1週間手前でゴルフ場へいそいそと出かけました。

そこでお昼にとんかつ定食と、ビールも飲んで午後からも、楽しくゴルフをしまていました。

すると、トイレではなく歩きながら、お尻から大量出血が始まりました。

ゴルフは、山谷を上り下りしますし、ショツトのときには大きな腹圧も掛かります。

また、ジョッキビールのアルコールが、本人のふんわり気分とは、うらはらに血流をよくして、血管を開き大出血を来たしたのでした。

同伴のかたが、救急車を呼んで、周囲までパニックだったと言っていました。

あなたはぜひ、1週間は、激しい運動・スポーツ(腹圧)を避け、お酒はきちんと止めて、引っ掛かりやすい食事に注意して過ごして下さい。

長時間の運転(骨盤にうっ血)、バイク(振動)、長時間の温泉入浴、農作業などは控えて下さい。

大腸ポリープ切除後の食事では、こんなものがお勧め!

最初の3日間は、おかゆ、おじや、湯豆腐、卵、鳥ささ身、煮魚(白身魚)、うどん、白身魚のホイル蒸し、味噌汁(じゃがいも)、ソーメン、煮しめ(カボチャ・じゃがいも)、すまし汁などがお勧めです。

次第にシュウマイ、肉団子などへ上げて行って下さい。プリン、リンゴジュースなどは大丈夫です。

腹痛の原因になる可能性のある刺身、牛乳などもしばらくは避けましょう。

まとめ

大腸ポリープ切除後に、なぜ、食事や生活の注意が必要かを説明しました。

この記事を読んで頂くと、仕組みがおわかりになったと思います。

まれなゴルフ場のエピソードも、あなたのお話のネタにして頂いて結構です。

ぜひ、ポリープの関係があった方は、参考にして下さい。

今回は以上です。 からだプロ

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