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五月病は、古くから症状として知られていますが医学的な病名ではありません!

・4月に大学生になったひと

・新入社員で仕事がはじまったひと

・コロナ禍で転職したひと

・大学生のご両親様

この記事はこんな方に役に立ちます。

目次

五月病はその名が表す通り、五月によく発症します!

五月病(さつきびょう)は、五月の病と書きますが、医学的な病名ではありません。

5月には大型連休がありますね。

その連休明けごろから、からだのだるさ、疲れやすさ、意欲がわかない、物事に集中できないなどの症状が出ることを言います。

なかには、よく眠れない、食欲がないなどの身体症状が強く出て、寝た切り状態が続くようになってしまうひともいるのです。

これらの症状をきっかけとして、次第に体調が悪くなり、「欠席」や「欠勤」が続いてしまう事態になってしまいます。

五月病の原因です!

これは一言で言うとストレスが原因で起こります。

せっかく志望大学に合格した、希望の会社に入社できた、新しい仕事が見つかった、あるいは、新しい土地に移り住んだなどのあとに来るものです。

これらの、人生の節目を飾るべき意気揚々たる状態が、4月を終える頃には、現場の現状と、自分の期待とのギャップに目に行くようになります。

例えば大学だと、1年浪人までして、第一志望の大学に合格した!天下を取った気持ちで、都会へ出たものの、一人暮らしの寂しさ、自炊洗濯などの大変さが次第に身に沁みて来ます。

周りを見回せば、育ちの良さそうな男女学生が沢山いて、持ち物も良く、田舎の自分がとても小さく見えてしまったりします。

また、大学の講義になったとたん、とても、高度な内容でチンプンカンプン。

自分は、「ほんとうにここに来て良かったのだろうか?」「ここに居続けて良いのだろうか?」などの思いが巡るようになるのです。

また、例えば新社会人だと、いきなり、新人研修で朝から晩まで研修室に閉じ込められ、長い話を聞かされワークをし、夕方には頭は真っ白になります。

会社側は、「社会人とはこうあるべき」を一生懸命、新入社員に叩きこもうとします。

新入社員のためにある研修ですが、実は、新人さん達が早期に会社から離れてしまう(離職)のを防止する施策でもあるのです。

新社会人になるために、学校の沢山の勉強をこなしてきた人ばかりです。それが、個を捨てて集へ就けと教育される期間です。

ひとつ良いのは研修中でも、学びながらお給料が頂ける点でしょうか(笑) 

ただ、現代の若者は、お金のために会社に行くという感覚は薄れてきています。

お金は、スマホを持てて食べていける程度であれば充分と考えている人も多いのです。

「社会人として自覚がどうの」とか言われてもピンと来ないのかも知れません。

こんな、時期を約1か月過ごすと、待ちに待った5月のゴールデンウイークがやって来るのです。

ここで、まとまって休みとなり、帰省して自宅でごろごろ、あるいは、卒業旅行ができなかったから、海外旅行などに出かけたりしていました。

もちろん、今は、新型コロナ禍で無理ですね。このように、4月からの急なギャップがまた、五月病の引き金になるのです!

欠席・欠勤が次第に増えて行きます!

ゴールデンウイークで、ゆったりとした時間を過ごして、「さあ、また、始まるよ!」って時に、いきなり、からだの倦怠感に襲われ、眠れなくなったり、動悸がしたり、息が詰まったり、意欲がなくなり、動けなくなったりします。

こんな状態を、五月病と呼んでいるのです。これは、ご本人にしてみたら、とても重たい症状に感じます。

しかし、周りの人から見たら、ただのさぼりや甘えにしか見えないので要注意です!

例えて言うと、「朝から1トンの石に押しつぶされているかのように、重く動けなく」なります。

そして、あらあら不思議、時間が経って昼過ぎから夕方頃になると、とても元気になったりするのです。

このギャップにまた、甘えやさぼり的な感覚を持つ、親御さんや、家族がいます。

本人を非難したり、「明日から、また、会社に行ったら」などと発破(はっぱ)を掛けてしまうのです。

当の本人は、言われていることは百も承知です。だけど、不思議と朝にはからだが動かないのです。

部屋に入って布団をはがしたところで、何も良いことは起こりません。

これは、私も親として、実体験があるからこそ断言できることです。

周囲は、慌てず、焦らず、じっと待ってあげて下さい!

見た目は、確かにさぼり癖のような感じにしか見えません。

しかし、これは、本人が今、目のまえに抱えている種々の環境に順応できていない症状なのです。

大学や会社が「厳しすぎるからだ!」と、お母さんが上司に直談判へ行った例も知っています。

見当違いですね。同じ同期でも、自然と順応できている人もいるのです。

要は、あなたのお子さんが、「順応できていない」だけとなります。

これには、さらに深い背景が見えて来ます。五月病になりやすい人は、完璧主義者が多いのです。

いやいや、完璧を目指して勉強してきたからこそ、今の地位を掴んだのですよね。そうです。

入学や入社までは、他者との競争もあるので、完璧を目指して頑張る力こそが原動力だったはずです!

ですが、こと、大学での勉学や会社の業務となると、この完璧主義的なことは所詮(しょせん)ムリなのです!

これが理解できていません。現代教育の欠損部分でもあるのです。これまで100点だった人が、急に60点とか付けられてしまうのです。

そして、気持ちが簡単に折れてしまうのです。いいんですよ、60点でも。これからゆっくり挙げて行けば良いのです。

ここに、無能感や無力感はいらないのです。難しいことですが、心のコントロールをしないとなりませんね。

完璧を捨てて、昨日の自分より上がったか?で見てあげよう!

超一流代大学を出て、優秀な成績で入社した人が、会社員となり、80点を付けられたとしましょう。

どうなるかわかりますか?もちろん完璧主義でやってきた人です。なにくそ!と再び頑張る人も多いでしょう。

一方でこころがポキッと折れる人も一定数います。完璧で包まれたバリアーはガラスのようなものなのです。

ですから、五月病を予防するために、4月の過ごし方がとても重要になります。

まず、周りとの比較することを捨てましょう!そして、昨日の自分の力と今日を比較してみましょう。

そこに1点でも増えているのならOKとしましょう。これが、とても重要です!

まとめ

五月病を理解し、防ぐために話を進めました。ここまで頑張って来られたあなた、すばらしいですよ!

誰より、私がお認めします。スタートで焦らないでください。

意気揚々たる気持ちは分かりますが、一方で、真面目なあなただから危険性も潜んでいるのです。

完璧主義を捨てましょう。ここまで来たあなたには、もう不要です。

ご家族にこの内容に関連する方がおられたら、ぜひこの記事をお知らせ下さいね。

今回は、以上です。

からだプロ

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