・便潜血検査をこれから受けようとしているひと
・便潜血検査を受けて、陽性通知が来たひと
・便潜血検査陽性で、痔があるひと
・便潜血検査を提出する時期が生理前後だったひと
・便潜血検査の結果が陽性で、不安で眠れないひと
この記事はこんな方に役に立ちます。
目次
便潜血検査は、人間の血液に反応するようになっています!
便潜血検査は、便をスティックで取って提出する簡単な検査です。
その時にスティックで便の表面をまんべんなく擦るようにして、容器に入れて提出します。
この検査は、簡単に言うと「人の便に血液が付着しているかどうか?」を判定するものです。
その感度については、別の記事にイメージをわかりやすく解説してありますので、下を参考にして下さい。
さて、以前の便潜血検査法では、食べた肉魚の血液や、緑黄色野菜、ビタミンC、鉄剤などによっても陽性になる場合がありました。
ですから、検査前3日程度は食事や薬剤の制限が必要だったのです。
しかし、現在の便潜血検査法では、ヒトのヘモグロビンに反応するように技術進化してるので、食事制限などはありません。
鼻血や口腔内の出血、胃からの出血も陽性になるのでは?
現在の便潜血検査はヒトの血液のみに反応するので、口から肛門までのいずれからかの出血に反応しそうですよね。
ところが、鼻血や胃の出血は大腸に到達するまでに、血液が消化液で変成し、陽性になりにくくなることが分っています。
仮に胃潰瘍から大量に出血したとしましょう。こんな時は、便が真っ黒に変色(黒色便と言います、木炭のような便)になります。
あるいは、コールタールのような泥状便(出血が多過ぎて固まりません)になります。
このように、明らかな消化管出血の場合は、もちろん陽性となります。しかし、こんな時には便潜血検査などは行いません!
ですから、普段の検診の場合は、鼻血や胃からの血液は、消化液で変性して陽性になりにくくなっています。
便潜血検査は、ほぼ大腸由来(から)の出血に特異的(ほぼ、そうだと考えて良い)とされています。
大腸から出血する可能性のある病変のいろいろ
便潜血検査が、陽性になりやすい病気のいろいろを列記してみますね。
虚血(きょけつ)性大腸炎、大腸憩室(けいしつ)、大腸ポリープ、肛門裂傷(れっしょう)、内痔核(ないじかく)、脱肛(だっこう)、大腸がんなどです!
あとから、説明しますが、これのどれにも当てはまらない可能性もあるし、2つ以上重複する可能性もあります。
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検便2回取るのが面倒くさい、同じ便で2回分取るはダメ?
こんな質問もありました。なるほどですよね。能率屋さんと言うか、面倒くさがり屋さんかもですね(笑)
いや、便秘で1週間に1回の排便さんかな?
答えは、ダメ!です。同じような質問で、朝と夜の2回では?もありましたが、これもダメです。
この便潜血検査は、あなたの大腸からの出血の可能性を判定するものでしたね。正式には、便潜血検査2日法となっています。
つまり、日を改めて、別日に採取することで、便に血液が付着するかもしれない確率を上げるために行っています。
1日法と比較しても、検出率は高くなっているので、2回別日に取って下さいね。
で、このようなことをやった場合、バレるか?と言いますとバレません(笑) あなたの行動までは、判定できません。
ですが、検査の目的は何だったかと言いますと、あるかも知れない、潜んでいるかも知れない病変を見つけ出すことでした。
結局は、ズルすると、あなたが損と言うことです!
まとめ
便潜血検査が陽性でした、出血部位は?のご質問に関連して解説しました。
要するに、便表面に血液が付着することは、あってはいけないことなのです。
それが、仮に、生理前後の経血であっても、大腸からの出血を否定するものではありません。
痔持ちのかたもそうです。
ですから、勇気を出して大腸内視鏡検査を受けてください。
そして、大きな病気でないことを確認してもらって、安心なさって下さい。
今回は以上です。
からだプロ